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晩冬

あんなに遠くに連れていかれてしまったから

もうしばらくは戻れないだろう

戻ってきたとしてもその時まで

俺たちがここにいるかどうか分からない

順番に名前を呼ばれている

聞き覚えのない名前ばかり

この部屋の寒さに耐えられずに

つい我慢できずに返事をしてしまえば

たちまちこの場所から連れ出される

あの男はあんなに遠くに連れていかれてしまった

小さな窓に取りすがる俺たちが見えるのは

あの河

名前を偽った男が

あの河の向こう岸まで泳がされている

また誰かの名前を呼ぶ声が

拡声器から流れてくる

26番、スンビロー

27番、ビロンカーデ

28番、デマサヌキリ

29番、キリサノドレ

30番、ドレムダレツク

31番、机の下で

32番、屋根の上で

33番、橋の上で

たちまちいくつもの手が挙がり

俺たちは叫び出す

俺だ、俺が橋の上でだ、それが俺の名前だ

震えてかすれる声を絞り出し

橋の上で 橋の上で

どうか俺たちをいつの日か橋の上で

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