ミミのこと
両手を体の前で丸く柔らかく組んでみてさ、そこに乗っていたミミの軽さと温かさ、柔らかさ、をね。 重さ、ではなくて、軽さだからね。 拾われた遠い北の土地まで車で迎えにいった時から、小さくて軽くて華奢な猫で、やがて生まれた子猫、茶虎の雄であるソスはあっと言う間にミミの体重を追い越...
ミミのこと
無効になった彼方へ
日々の肉に
飛行船
ゴースト
坂道
記念日
晩冬
渇き
再水
白ワイン
染み
落葉
望むものと眺めるもの
バスに乗るために
大いなる遅れ
オレンジの皮
咳をする時間
数字の問題
まるで12月のように
逃げ水
裏窓
拭くものと溜めるもの
傾斜
デジャヴ
予言
掃く音
背中の痛み
すれちがう
思い出
五十人
四季
静狂夜 シズクルヨ 第14夜
水たまり